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「医療者のための会議ファシリテーション入門」を開講いたしました

2017年6月3日(土)、「医療者のための会議ファシリテーション入門」を開講いたしました。

医療現場では、日々多くの会議が開かれていますが、そこでは
「話が堂々巡りになってしまい、まとまらない」
「発言が活発に出ない」
「強い意見の人に引っ張られ、発言しない人が出てしまう」
「時間が足りない」
といった問題があるようです。

こうした悩みを解決する一助となるように、という願いを込めて「会議ファシリテーション」に焦点を当てたセミナーを開講いたしました。
担当は、金子怜司講師(早稲田大学紛争交渉研究所 招聘研究員、早稲田大学アカデミックソリューション コンサルタント)です。

「やり方」が固定されていると、変えるのはなかなか難しいが、普段の会議を俯瞰しながら、会議自体を捉え直してみるとよいかもしれない、という金子講師の問題提起からセミナーはスタートしました。

結論ありきの定型会議からワークショップ型の会議へと路線を切り替えることで、様々な背景・職種の人同士が持つ多様性を強みにしていくことが可能です。今回は、医師・看護師・事務職と様々な職種で、なおかつ全国からお越しいただいた参加者なので、実際にワークショップ型の会議とファシリテーションを体験し、その効果を体感していただきました。

最初は少人数のせいか、受講生のみなさんはやや緊張気味でしたが、1分間自己紹介や、グループでのワークを経て、徐々にほぐれて意見も活発に出てきました。

前半は、ファシリテーションの定義、役割と必要なスキルなど基本的な内容のレクチャーが中心となります。
チームへの気配りや、話し方、聴き方を意識し、議論を構造化するためのスキルを実践していくことが、参加者の発言を促し、全員で答えを見出すことにつながる、ということを理解していただけたようです。

後半は、演習を中心に行いました。
会議で困っていることを解決する、という目的を掲げ、問題と原因をそれぞれ特定し、
解決策を考え、絞り込むという段階までワークで扱いました。グループでファシリテーター役を回し、協力しながら前半に習った内容を実践してみるという演習です。
頭では理解していても、実際にやってみると難しいものですがグループごとに協力して、
取り組んでいました。

医療現場では、職種を越えて協働していく場面が多いにもかかわらず、大胆な発想や新しい提案をすることが少ないかもしれません。しかし、それぞれの持つ専門性に基づいた意見や考えを出して融合することは、高い成果を出したり、結果的に医療の質を引き上げていくことにもつながります。本日の考え方と手法を使いながら、より納得度の高い合意形成を導き、多様性が「強み」となる現場が増えることを願っております。

【受講生の声】
・初めての参加でした。キーワードが繰り返し出て理解しやすく楽しく学習することができました。
・有意義なお話が聞け、大変参考になりました。1回の受講ですぐに変革は難しいと思いますが、得た知識をもとに、少しずつ行っていきたいと思います。

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