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SDセミナーQuonAcademy「ストーリーテリング」を開催しました

12月11日(金)、SD担当者や、職員研修の導入を検討されている大学職員の方々を対象に、QuonAcademyセミナー「大学のビジョンを現場職員がハラオチするためのストーリーテリング~組織風土変革のすすめ~」を開催しました。

大学全体が一丸となって共通の価値を追求し、大学改革に取り組んでいくには、大学の理念やビジョンに現場の職員が心から共感し、コミットメントを強めていくことが不可欠です。
そのための手段として今、経営陣と現場の職員がそれぞれに紡いできた体験や、大切にしてきた価値観や想いを共振、結合させるコミュニケーション・プロセスとして「ストーリーテリング」が注目されています。

セミナー前半では、自身の主張の正しさを論証するためのディスカッションからいっとき離れ、新しい視点や切り口、選択肢を生み出すためのコミュニケーション手法であるダイアログ(対話)を実践することの大切さについて説明しました。そのうえで、自分がこれまでに体験した出来事を物語(ストーリー)として具体的にありありと語り、聴き手との相互作用を通じて、お互いに共通して大切にしたい価値を見出していく「ストーリーテリング」の持つ可能性と意義についてお伝えしました。

過去の何気ない出来事もストーリーとして口に出して語ることで、その出来事が自分にとってどのような意味を持つのかが立ち上がってきます。
一方聴き手も、語り手のストーリーを自分の体験と照らし合わせることで、忘れかけていた大切な価値に改めて気づいたり、素敵で新しい価値観に目覚めたりすることができます。
また、語り手のストーリーを聴き手が違う角度から再構成して語り直すことで(リストーリー)、当初は物語に埋もれていた重要な意味や価値を見出すことも可能となります。こうした相互作用を構成員同士が繰り返すことで、組織内に共通した価値観のうねりを作り出すことができるのです。

セミナー後半はストーリーテリングセッションを行い、受講者の皆さま一人ひとりに「いまの自分を形作ってきた体験」をテーマに10分間のストーリーを語っていただきました。
そして、他の受講者のストーリーを聴き、その姿勢や想い、価値観などに耳を澄ませ、最後に話し手が語ったストーリーを皆で語り直し、話し手と聴き手の双方にとっての重要な意味や価値を再確認していきました。

セミナーを通して、受講者の皆様には、組織において文化や価値観、想いといったものを伝え合い、共有し、コミットメントを生成するためのストーリーテリングの有用性を体感していただきました。

現代の職場は個が分断され、構成員同士が対話をする機会が著しく減少しているため、成功体験や大切にしたい価値観の共有が難しくなっています。
こうした環境に対する処方箋として、職場のコミュニケーションツールとして、あるいは研修コンテンツとしてストーリーテリングを意図的に導入することで、組織の方向性と現場職員の価値観を重ね合わせることができると考えます。

鈴木講師は、組織風土改革の手法として、対話を通じて自分たちの強みや大切にしたい価値を見つめ直し、実現したい未来を描く「アプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)」を活用した研修も得意とします。

(ご参考)
「組織風土変革のすすめ~大学職員の当事者意識と自律心を育てる~」

「ストーリーテリング」「AI」の手法を使った組織風土改革にご関心いただき、また学内での導入をご検討される際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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